荻窪駅前の泌尿器科クリニック

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ロボット手術との出会い

ロボット手術との出会い

私は荻窪西口クリニックに勤務すると同時に、関連施設である東京国際大堀病院でも診療を行っており、そちらでは手術にも参加しています。
荻窪西口クリニックでも診療いただいている大堀理先生は、前立腺癌に対するロボット手術の第一人者であり、大堀先生に直接ご指導いただきながら手術に参加できるのは非常に幸運であると思っています。

さて、私が初めてロボット手術を見学したのは、学生時代に遡ります。
当時私は医学部の6年生で、実習の一環で海外に短期留学させてもらっており、ロンドンの南部にある、St George's, University of Londonの総合内科で実習しておりました。イギリスと日本の医療は似ているところもあれば全く異なっているところもあり、イギリスを訪問するのもその時が初めてだったので非常に刺激の多い毎日を過ごしておりました。
海外からの実習生はelectiveと呼ばれており、基本的に向こうの医学生と同じように行動しておりましたが、非常に自由度が高く、私も様々な診療科の見学をさせてもらいました。
当時から泌尿器科に興味を持っていた私は、向こうの学生にお願いして泌尿器科の手術の見学をさせてもらえることになりました。最初に見学したのは腎移植の移植腎採取でした。生体腎移植における、ドナーからの腎臓の採取です。手術は腹腔鏡で行われており、当時日本の実習でも同様の手術を見学したことがあったため、「海外でも似たようなやり方でやってるんだな」というのが正直な感想でした。
さて、前置きが長くなりましたが、その際に泌尿器科の先生に紹介してもらったのがロボット支援前立腺全摘術でした。
当時の私は前立腺癌に対してロボットで手術ができるなど想像もできないことでした。日本でロボット支援前立腺全摘術が保険収載されたのは2012年でしたので、2010年に留学した私が知らなかったのも、無理はなかったのかもしれません。学生実習では、いわゆる開腹での前立腺全摘術が実施されており、それなりに大きな手術、という印象でした。

当時の私はロボットが勝手に手術をしてくれるという、ちんぷんかんな想像をしており、手術に入ってそばでロボットを操作する外科医を見て、「なるほど!」と思ったのをよく覚えています。

見学でまず驚いたのが、その視野の鮮明さでした。開腹手術しか知らなかった学生の私にとって、前立腺の手術部位は遠くから眺めてギリ見える瞬間がある、くらいのものでしたが、手術室のモニターに大きく操作部位が映し出されており、そうか、こんな操作をしていたんだ、と感動しました。
また、前立腺は骨盤の底にある臓器のため、開腹手術の場合横に倒したバケツの底を操作するような感じになります(伝わりますでしょうか?)
そのため手術する先生方もとてもやりづらそうだったのが、ロボット手術ではロボットのアームが自由自在に動き、また繊細な操作が実施されていました。こんなに見やすい視野で、こんなに細かい操作ができるなら、患者さんにとって良い手術に違いない!!直感的にそう感じました。そして、いつか自分もこの手術に関わりたい、そう思いました。

私が以前在籍していた東京医大では、すでにこのロボット手術が導入されており、ロボット支援前立腺全摘術が実施されておりました。
そのロボット手術の先駆けでである東京医科大学病院に勤務し、大堀先生に出会えたことは私の泌尿器科人生における大きなターニングポイントとなりました。

東京医大でロボット手術に再会して5年になりますが、ロボット手術も奥が深く、まだまだと感じます。一方で、やはり患者さんに優しく、負担の少ない良い手術とつくづく感じています。今後より多くの患者さんが、この手術の恩恵を受けられることを願います。

移植腎摘出後、執刀医とともに。学生時代の私です。
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