荻窪駅前の泌尿器科クリニック

萩窪西口クリニック 萩窪西口クリニック

メニュー

TEL.03-6383-5762
電話受付:平日9:00〜11:30・14:30〜17:30

院長ブログ Blog

院長ブログメインイメージ 院長ブログスマートフォンメインイメージ

膀胱炎の話

膀胱炎の話

泌尿器科で扱う病気疾患の一つに膀胱炎があります。おそらくほとんどの方が聞いたことがあり、中にはすでに経験されている方もいらっしゃるかもしれません。
膀胱炎自体は若い女性に多い病気で、90%以上の女性が一生の間に一度は経験すると言われているくらい、実はありふれた病気です。
代表的な症状は血尿、頻尿、排尿時痛、残尿感などで、発熱を伴うことはほとんどありません。また、基本的には高熱を伴い、背中が痛くなる腎盂腎炎には進展しないとされています。1)

しかし、たかが膀胱炎ですが、されど膀胱炎です。経験された方ならお分かりかと思いますが、排尿時痛や頻尿は結構辛く、著しくQOLを損ないます。また、病院にいかず、市販薬やたくさん水分をとることで治そうとする方も多いようですが、それだと時間がかかったり、再発しやすくなる可能性があります。

膀胱炎の原因となるのは、ほとんどの場合大腸菌です。細菌感染ですから抗生物質の内服が有効です。早い段階でしっかり抗生物質を服用することが、早めに治して再発しにくくするために重要です。しかし、近年この大腸菌に対する耐性菌(抗生物質の効きにくい菌)が増えていることが問題となっており、時として治療に難渋することがあります。

膀胱炎に対しては、クラビット(レボフロキサシンはジェネリックです)と言う抗生物質が処方されることが多いですが、これに対する耐性菌が増えてきています。少し古いデータですが、2012年時点で市中感染の大腸菌の8.1%がクラビット耐性であると報告されています。2)また、クラビットを初めとして、ほとんどの抗生物質が効かないESBL(Extended spectrum beta lactamase)産生大腸菌も増加傾向にあります。

このように菌はどんどん進化します。しかし抗生物質は、もう10年以上新しい薬が開発されておらず、我々は10年以上前の武器で今も戦い続けているのです。

たかが膀胱炎ですが、治療の環境は目まぐるしく変化しています。当院では特に初診の患者様には、培養検査でどんな細菌が検出されているかをきちんと調べさせて頂いております。どんな菌が出て、どんな薬が効くかを調べることは、また同じ病気になってしまった時の治療で必ず役に立ちます。

たくさん水を飲むのも治療として間違ってはいません。しかし、きちんと病院を受診していただくことが、結果的に早く治癒に結びつくこともあります。

膀胱炎でお悩みの際は、どうぞお気軽に当院にご相談ください。

<参考文献>
1)ThomasMetal,N Eng J Med, 2012
2)Matsumoto et al, Sensitivities of major causative organisms isolated  from patients with acute uncomplicated cystitis against various antibacterial agents: results of subanalysis based on the presence of menopause, 2012

院長ブログ一覧へ戻る